肝臓病というと、お酒をよく飲むお父さんたちの病気のように思われているかもしれません。ところが、お酒を全く飲まない人でも重度の肝臓病にかかることがあります。
エネルギー、たんぱく質は人間の体に欠かせないものですが、糖質やたんぱく質は小腸で吸収された後、肝臓へと運ばれます。肝臓では、アルコールの分解どころか、数えきれないほどのたくさんの重要な働きが行われています。消化吸収された栄養分に酵素等で化学的変化を加え、体の各部位で使える状態にして血流に乗せてくれます。これを代謝と言います。
また食品添加物など、体内に入ってきた毒になるような物質を無毒にしてくれます。この解毒作用も肝臓の主な働きの一つです。ファストフード等は手軽で美味しいですが、毎日食べ続けていると、肥満も気にはなりますが、むしろそれ以上に肝臓の負担が心配です。
肝臓は一部の細胞が壊れても再生能力があり、なかなか弱音を吐かない我慢強い臓器ですが、それだけに自覚症状も現れにくく、病状が進んでいても疲れやだるさ程度で、黄疸などの肝臓病特有の症状が現れる頃には重症化していることが多く、別名「沈黙の臓器」とも呼ばれています。
肝臓の負担に関しては、食品添加物など人体に害のある物質も原因の一つですが、肝臓病の主な原因は肝臓に脂肪がつくことです。食べ過ぎや脂質の多い食事、脂質をため込むような運動不足の生活は、アルコールを全くとらない人でも肝臓の負担を招いてしまいます。血中のLDLコレステロールが多めと言われたら、油分を控えるようにしましょう。また、アルコールや甘いものも最後には脂肪となってしまいますから注意しましょう。
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毎年7月28日は『日本肝臓デー』です!
毎年7月28日に開催されている『日本肝臓デー』によるフォーラムでは、肝臓ウィルスの検査の普及啓発を行う事を中心としてすべての国民に対して治療や病状の正しい理解を求める日とされています。そして7月28日は日本だけではなく、『世界肝炎デー』でもあります。このことから世界中で肝炎を始めとした肝臓疾患に関する活動が行われている日として定められているのです。
この肝臓デーが日本で定められたのは平成23年と非常に最近の出来事であり、肝炎対策基本法に基づいて平成23年の5月に制定された肝炎対策基本指針によって定められたと言う経緯があります。これによって日本だけではなく世界中と連携して肝臓疾患の危険性を訴える事ができるようになり、さらに肝臓ウィルスの検査を中心とした啓発活動を推進することができるようになりました。そのため賛同している各国と共同でのフォーラムを開催する事もありますし、パフォーマンスとしてギネス記録に挑戦したと言う過去もあります。これらは全て国民だけではなく世界中の人たちに肝臓疾患の治療や病状の正しい理解を求めるための活動となっており、現在肝臓疾患で苦しんでいる患者はもちろんとしてそうではない国民に対しても早期発見や予防を促す活動として毎年開催されています。
情報社会となった今でもウイルス性肝炎に関する国民全体の認知不足や肝炎ウイルス検査の受検率の低さなどが問題視されており、これからも日本肝臓デーを中心とした啓発活動が続けられるとされています。
A・B・C型はよく聞くけどE型肝炎って知ってる?
ウイルスが原因とされる肝炎で、よく耳にするのはA・B・C型が殆どでしょう。E型肝炎とは、あまり聞き慣れない病気ですが、衛生状態の悪い発展途上国でより多く発生している疾患で、経口感染する急性肝炎です。
日本では海外からの輸入感染例しかありませんでしたが、平成16年に北海道で、豚の内臓を食べた6人がE型肝炎に集団感染し、1人は亡くなられています。他にも海外渡航歴のない3人の方々が、E型肝炎と思われる症状で亡くなられています。
主な症状は急な発熱、倦怠感、食欲不振、吐き気・嘔吐で、その数日後に黄疸が見られます。感染後、平均6週間の潜伏期間があり、発症年齢は15歳から40歳が最も多いとされています。
重症の場合は回復までに数週間から数ヶ月掛かることもあり、妊婦が発症すると最悪死に至ることもあります。A型肝炎、B型肝炎と違って、ワクチンはまだ開発されていません。今のところ、特別な治療法もありません。症状に合わせた治療をし、とにかく安静にすることが大事です。
E型肝炎の発症したら、便にはウイルスが排出されるので、家庭内では手洗いを念入りにし、排便後は衛生管理に十分気をつけましょう。
日本国内では、これまでに大きな流行の報告はありませんが、汚染された水や豚や鹿、猪などの野生動物からウイルスが検出されていることから、肉や臓器はしっかり加熱調理して食べる必要があります。ごく稀な例として、輸血感染の報告もあります。
高齢者介護でB型肝炎感染予防 意識するポイント
介護施設や自宅で高齢者の介護を行っている人は多いですが、こうした介護の最中に病気に感染してしまうこともありますので感染しないよう、しっかりと対策を行うことも大切です。
自宅などでは素手で介護を行うことも少なくありませんが、高齢者の方がB型肝炎などの疾患を持っている場合は介護を介して感染してしまう可能性もありますので、注意が必要です。
介護を行う人の感染を防ぐことはもちろん大切ですが、高齢者は抵抗力も落ちていますし、多くの人が集まる介護施設などでは感染を広めてしまう可能性もありますので、しっかりと対処しておくことが大切です。
まず、気をつけたいのは排泄物に触れるときです。高齢社の方の場合はひとりでトイレに行けないということも多く、オムツを利用していることも少なくありません。
そして、その交換も1日に何度も行うこととなりますが、素手では行わないように注意しましょう。
嘔吐物や排泄物は感染の元となりますので、素手で扱わないことが大切です。忙しいときにはつい忘れてしまいがちですが、オムツを交換する際には手袋を使って行いましょう。
そしておう吐がかかったシーツも感染の原因となりますので、こうしたシーツを取り扱う際も手袋はきちんと着けておきましょう。
使い捨てのゴム手袋は便利ですので、常備しておくことがおすすめです。
そして手袋をしていればそれで安心というわけではありませんので、外したあとも手洗いや手指の消毒はきちんと行っておきましょう。