ウイルスが原因とされる肝炎で、よく耳にするのはA・B・C型が殆どでしょう。E型肝炎とは、あまり聞き慣れない病気ですが、衛生状態の悪い発展途上国でより多く発生している疾患で、経口感染する急性肝炎です。
日本では海外からの輸入感染例しかありませんでしたが、平成16年に北海道で、豚の内臓を食べた6人がE型肝炎に集団感染し、1人は亡くなられています。他にも海外渡航歴のない3人の方々が、E型肝炎と思われる症状で亡くなられています。
主な症状は急な発熱、倦怠感、食欲不振、吐き気・嘔吐で、その数日後に黄疸が見られます。感染後、平均6週間の潜伏期間があり、発症年齢は15歳から40歳が最も多いとされています。
重症の場合は回復までに数週間から数ヶ月掛かることもあり、妊婦が発症すると最悪死に至ることもあります。A型肝炎、B型肝炎と違って、ワクチンはまだ開発されていません。今のところ、特別な治療法もありません。症状に合わせた治療をし、とにかく安静にすることが大事です。
E型肝炎の発症したら、便にはウイルスが排出されるので、家庭内では手洗いを念入りにし、排便後は衛生管理に十分気をつけましょう。
日本国内では、これまでに大きな流行の報告はありませんが、汚染された水や豚や鹿、猪などの野生動物からウイルスが検出されていることから、肉や臓器はしっかり加熱調理して食べる必要があります。ごく稀な例として、輸血感染の報告もあります。